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願い星 わかめストーリー
願い星に入ったわかめ。「うぇ〜!」「なんで?」「攻めてるねぇ」、などあるかと思いますが、せっかくなので採用のストーリーをお伝えさせてください。
確かにいくつかの偶然も重なりました。まず珠洲で採れる天然わかめが本当に美味しいということ。春から夏、食卓に上がる天然わかめは絶品ですし乾燥わかめはそのままポリポリ食べれる美味しさがあります。
この天然珠洲わかめを一手に販売してらっしゃるのが今井商店さん。そちらの若旦那がやってらっしゃるギフトショップイマイさんはいわゆる珠洲のデパートのようなところで、ご贈答の際やちょっとしたお買い物に地域の皆さんが利用されるお店。のとジンが販売免許を取得する際からとてもお世話になっています。春先になると店頭に並ぶ乾燥わかめを5月に購入。味噌汁や鍋にも使いましたが、余りに美味しいのでポリポリそのまま食べてもいました。「これはぜひお世話になった方にも食べてもらいたいなぁ」という思いから、TLピアス蒸留所の皆さんにも、と蒸留所を伺った際に差し上げました。
マイケルさんは日頃から色々な素材を蒸留して香りを抽出されていますが、当時様々な海藻をテストされてました。そんな時期に奥能登の岩のりや天然わかめを食べてくださいと送ったものだからマイケルさんの興味をそそり香りを抽出してみたところとても良い、とわかったそうなんです。ところが6月蒸留所を訪ねてみてびっくり。新商品のレシピに既にわかめが採用され試作品の蒸留の真っ最中だったのです。大丈夫かなと正直不安もありましたが、レシピに入れば能登の海藻文化を広く知っていただく絶好のチャンスですし、それが自慢のわかめなら珠洲の人にも喜んでもらえると思いました。
最初の試作品を試してみました。ちょっとブルーベリー弱めだったので、Goは出さずブルーベリー増やしてみようと依頼。マイケルさんも確かに、とのことだったので2回目の試作。試飲してみると1回目より明らかにいい感じ。香りが多層的になっていて、しかも味わいの余韻が長い。これはいい!マイケルさん「どうする?もっとブルーベリー増やすか?」「いや大丈夫。これ以上加えるとブルーベリーが立ちすぎるから」「だよな OK、Done!」でレシピは完成。わかめが与える印象は香りよりも口の中にジュワッと唾液が広がる感じ、とてもいい効果でした。700mlの試作品が完成して、8月の百万石フェスで試してみることになりました。
8月に試作品700mlを金沢百万石ウイスキーフェスタの試飲で初披露。反応は概ね好印象で、否定的な声はなくホッと胸を撫で下ろしたのです。10月1日から発売開始。ラベルデザインもあり多くの方に試していただくことができました。皆さん、わかめの存在を見つけてみようと楽しんでらっしゃるご様子です。昨日は「なんか不思議な味やったです」と笑顔で感想をいただき、こちらも笑顔になりました。珠洲の天然わかめがジンを通じて新しく多くの方に知っていただけるのは本当に嬉しいことです。それも嫌味な存在ではなく印象的な存在としてなら尚更。そんな淡い想いがわかめを採用した理由です。
国内で消費されるわかめはほぼ輸入物で国産であっても養殖わかめ。天然わかめは2-3%で、わかめが獲れる日本の海はとても貴重になってます。須須神社のある珠洲市寺家地区はわかめの産地。そこを今年津波が襲いました。多くの方が被害に遭われ、例年の1割程度の収穫量になりました。寺家地区の海は珠洲に初めて来た時からよく車や自転車で通いました。穏やかで美しい大好きな海でした。変わった町の様子を見る度に胸が痛みます。のとジン願い星でワカメを採用したことで折に触れて珠洲や奥能登の美しい海を思い出せたら。
最後に天然わかめを提供いただいた今井さんの投稿をご紹介します。Instagram @mamatentyou アカウント珠洲市上戸町ギフトショップイマイの今井さんのご投稿です ▶︎ https://www.instagram.com/p/DAuZ9kjTXFY